イノセント
あ と が き
まず、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
これは、1992年に『海星』という今はなき同人誌に書き下ろしたものです。
この数年での私達を取り巻く環境、特に電化製品の発達はめまぐるしく、今読み返すと、時代遅れな部分も多数あります。でもあえて、直さずにそのままにしました。だから、時間軸としては1990年かそれ以前、1985年あたりを思ってもらえると幸いです。 又、これはある意味でモデル小説でもあります。「小諸哲史」のモデルは小〇哲〇(自主規制)です。でも、「小諸哲史」くんは、大きくなったら小〇哲〇氏のような性格になるんだろうなぁ、ぐらいのものです。だから、そんなの違うーてっちゃんじゃない、等の苦情はやめてね(笑) 真面目に…。 これを発表した後、地元の文芸同人誌の集まりがあって、その合評会で遡上にのせてもらいました。いやあ、ズタズタにぶった切られました(爆) で、その中で「近頃の子供は恵まれすぎている」「贅沢すぎる」と、ちょっとピントのずれたことを言われました。 「恵まれていること」「贅沢なこと」が、罪なんでしょうか? 親が一生懸命してくれていることを甘受しては、いけないのでしょうか? そして、その甘受を得ながらも、自我を通すことは、「裏切り」なのでしょうか? 私自身、あんなにひどくなかったけど、病弱な子供でした。そして、親の望まない道を進んでしまいました。それを、そんな風に責められると辛いのです。自分を通して、親を責められているように感じるのです。 「親」は、自分が「子供」だったことを、忘れてしまっているのでしょうか。子供から大人への過程での痛みは、普遍的なものがあると思うのだけど。 でも、そんな風に受けとること自体、高慢なのかな。 一応、続編があります(笑) 読みたいと言ってくれる方が、もしいたらアップする、かもね。 2000/4/26 |